節約プランと予約の違いや共通する点

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本記事では、節約プランと予約のいずれかを選択するにて、ご説明されております様な節約プラン(Azure savings plans)と予約の違いと共通点に関して、主な点をご説明します。
節約プランや予約の利用を、ご検討する際に参考になりましたら幸いです。

1.はじめに

Azureの予約は、1年や3年などの長い期間のご利用されるリソース向けに、割引を提供している製品となります。
節約プランも同様に、1年や3年などの長い期間のご利用を前提とした割引を提供している製品となります。
上記の通り2つの製品共に、長期間のご利用を前提としたリソースのコストに対して割引を提供する製品となります。

なお、予約とよく似た名称の製品に、オンデマンド容量予約と言うものがございますが、こちらはコンピューティングリソースを確保するための製品となり、用途が異なります。
また以下設定などの諸注意や制限事項がございますので、オンデマンド容量予約のご利用にあたっては、この説明を含むこちらのドキュメント(オンデマンド容量予約)をご参照ください。

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オンデマンド容量予約
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Azure が予約要求を受け入れると、構成が一致する VM で利用できるようになります。
容量予約を使用するには、VM のプロパティに予約を指定する必要があります。 しない場合、容量予約は使用されません。
この設計の利点の 1 つは、重要なワークロードのみを予約の対象にし、他の重要でないワークロードは予約容量を使用しないで実行できることです。
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2.予約と節約プランが利用可能なAzureサービスに関して

以下対象一覧の通り、節約プランがご利用可能なAzureサービスの対象は、Azure Virtual Machines、 Azure Dedicated Host などとなっており、Azure FilesやRedHat のソフトウェア プランなどの一部のサービスは含まれません。
予約は節約プランがご利用可能なAzureサービスの対象を基本的に包括しており(*A)、一方で節約プランは予約が利用可能なサービスの内一部にのみご利用可能となります。

※ ご参考:対象一覧
節約プランの対象
予約の対象

Note

*A Virtual Machinesの一部のシリーズでは節約プランが利用できても予約が利用出ないものもございます。 予約がご利用出来ない対象は、Virtual Machines価格ページ (「価格モデルと比較」にて予約が含まれるものを選択。) にて予約のコストが表示されない、もしくはシリーズごとの表下に”Reserved Virtual Machine Instances は、現在 <シリーズ名> ではご利用になれません。”と言うような注意書きから対象を確認できます。

3.予約と節約プランのスコープ設定による適用され方に関して

予約と節約プラン共に、同じ様にスコープと言う適用させる範囲を指定する設定がございます。
予約や節約プランは、設定されたスコープ(サブスクリプションやリソースグループ など)配下にある利用可能なリソースに、自動的に適用されます。
スコープの最小単位はリソースグループとなり、リソース単位で適用対象を指定する設定はございません。
上記の通り自動的に適用されるため、設定したスコープ配下に複数の利用可能なリソースがございましたら、特定のリソースを選択して適用する事は出来ないものとなります事、予めご了承下さい。

※ ご参考:スコープ設定
節約プラン スコープ設定
予約 スコープ設定

4.予約と節約プランの仮想マシンの種類やリージョンの指定に関して

予約と節約プラン共にご利用可能なAzureサービスである”Virtual Machines”を例に挙げますと、予約の場合、”Japan EastのStandard_B1ls”の様に、リージョンと仮想マシンの種類を指定の上、ご購入する形となります。
予約には、柔軟性と言う同じシリーズ内でご利用可能にする機能もございますが、同一シリーズ以外の種類やリージョンが異なるリソースへは、予約は適用されないものとなります。

一方で節約プランは、時間単位でコミットする金額を指定し購入するものとなり、仮想マシンの種類やリージョンを指定する必要はございません。
そのため同じ節約プランで、コミットした金額内で、様々な種類やリージョンのVirtual Machinesに対してご利用可能となります。

※ ご参考:Reserved Instancesの柔軟性、節約プランの購入
Reserved VM Instances での仮想マシン サイズの柔軟性
Azure 節約プランを購入する

Note

Virtual Machines向けの予約であるReserved Instance(RI)や節約プラン共に、”コンピューティング コスト”に対する割引製品となります。

Virtual Machinesをご利用される中で発生する他のコスト( Windows OSのソフトウェアコスト、ネットワークコスト など)は対象外となりますので、ご注意下さい。

5.予約と節約プランのキャンセルに関して

前述の通り、予約と節約プラン共に、1年や3年などの長い期間のご利用を前提とした製品となります。
ただ予約に関しては、12 か月の間で予約コミットメントのキャンセル額合計:50,000米国ドル以上はキャンセル出来ないなどの制限事項はございますが、条件内でございましたらキャンセル可能でございます。 (こちらの例外はございます *B)
一方、節約プランはキャンセルできませんので、ご注意下さい。

※ご参考:ポリシーに関して
予約のキャンセル、交換、払戻ポリシー
節約プランのキャンセル ポリシー

Note

*B こちらの通り、予約の内 SUSE または RedHat プランはキャンセルできません。

6.節約プランと予約の割引率に関して

通常、予約の方が、節約プランより割引率が大きいものとなります。
割引率を比較する方法の1例として、Virtual Machines価格ページの 「価格モデルと比較」 にて、 「1 年 (予約インスタンスと節約プラン)」もしくは、「3 年 (予約インスタンスと節約プラン)」をご選択されますと、価格表中に予約および節約プランの金額が表示されますので、こちらの項目を設定の上ご参照下さい。

7.参考情報(FAQなど)

関連する過去の記事 Azure Reserved VM Instances (RIs) について
Azure Reserved Virtual Machine Instances の FAQ
Azure 節約プラン よく寄せられる質問

※ 2023 年 12 月 05 日時点の内容となります。

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